残業する必要性-①

本章では、残業の必要性について考察してみる。残業が本当に必要なのか。考えたことはあるだろうか。残業をすることがあなたにとってもメリットがあるのか、それともデメリットの方が大きいのだろうか。本章で一緒に考えてみよう。

先に私の結論から言ってしまうと、残業はするべきではないと考えている。残業は従業員の立場から必要はなく、避けることが出来るなら出来るだけ避けるべき行為である。その理由について、順を追って説明しよう。

まず、残業することによって従業員にどのようなメリットがあるだろか。

一番最初に思いつくのが、お金ではないだろうか。残業することによって、従業員は金銭的対価を得ることが出来る。しかも、残業時間は、通常の時給に加えて25%以上上乗せしなければならないと法律で定められている。したがって、残業時間は通常の時給単価の125%分もらえることになる。

また、意外と知られていないのが、月の残業時間が60時間を超えた場合、その60時間を超えた分の残業代については、さらに追加で25%上乗せして支払わなくてはならない。つまり、残業時間の時給は0~60時間までは125%、60時間以降は150%となる。

さらに「休日」に残業した場合には、上乗せ部分は25%ではなく35%となる。ただし、土日が「休日」に該当するとは限らない。この「休日」とは、法律で週に1日定めることが決まられている。ほとんどの会社は日曜日を休日と定めているが、中には例えば水曜日を休日と定めている場合がある。この会社の就業規則で定めている「休日」に残業で働いた場合に、35%の上乗せがされるのである。

少し余談になるが、通常の時給単価に最も上乗せされる状況をご存知だろうか。まず、①休日に残業することで+35%上乗せされる。②月間の残業時間が60時間を超えていると追加で25%上乗せされる。また③午後10時から午前5時の間は深夜の時間帯とされ、さらに25%追加される。したがって、それらの上乗せ分を合計すると。100%+①35%+②25%+③25%=185%となる。したがって、休日で、午後10時以降、かつその月の残業時間が60時間を超えている場合、時給単価が185%となり、最も時給が高くなるのだ。

従業員の給料は通常、固定給で支払われる。そこから、残業した分を上乗せして支払われる。つまり、従業員の給料は①固定給+②残業代ということになる。

残業代は働いた時間に応じて支払われる変動費である。そのため、たくさん働けば働くほど、対価として給料が増える。

働き始めた頃は、残業すればするだけ給料が増えるため、嬉しく感じるかもしれない。一方で、お金を目的に残業したとしても、長続きはしないのだ。

ここで興味深い心理学の考え方をお伝えしよう。

人が物事を行うための動機、つまりモチベーションとして、大きく2つの種類がある。一つ目は内発的動機、二つめは外発的動機だ。

内発的動機とは、達成感や満足感、充実感など人の内面的な要因によって動機付けられることをいう。例えば、フルマラソンを完走したいとか、好きな人に話しかけてみたいという思いが内発的動機に含まれる。この内発的動機は、持続性があることが大きな特徴だ。好きな人と話してみたいという思いは、長い場合、1年以上続くだろう。

一方、外発的動機とは他人からの評価や金銭的な見返りなど外部から受ける要因によって動機付けられることをいう。例えで一番分かりやすいのがお金だろう。この外発的動機は内発的動機とは異なり、持続性がない。短期的に、人を動かすことは出来るが、長くは続かないのだ。

上記の2つの考え方を基にすると、お金という外発的な動機で残業したいと考えている人は長くは続かない。最初はお金も貰えるし、嬉しく感じるかもしれないが、だんだん、お金へのモチベーションが下がっていき、残業するのが嫌になってしまうのだ。

次節⇒残業する必要性-②

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