残業が発生する理由-⑥

次は、人員が減少してしまう原因について説明する。人員が減少してしまう原因として最も大きいのは、やはり人材不足だ。

人材不足は大手企業というよりは、中小企業に多く発生する問題である。大手企業は、規模も大きく、その会社の知名度も高い。大手企業に入れば親も喜んでくれて、また安定しているという理由で選ぶ人は多い。大手企業が自ら探さなくとも、従業員の方からやって来てくれる状態なのだ。

一方、中小企業はどうか。規模の大きくない企業や急成長しているいわゆうベンチャー企業というのは知名度も低く、業績も大手企業ほど安定していない。経済状況の変化によって急に倒産してしまう恐れもある。

そのような中小企業に明確な目的も持たず、入社する方は少ないだろう。したがって中小企業は従業員の方からは来てくれず、中将企業自陣で探す必要があるのだ。

先ほどの例を元にすると、毎週400時間発生する職場では常時10人いれば残業せずに定時に帰れる計算だ。ただし、常時10人も人が集まらず、結果的に8人で仕事をこなしているというのが中小企業の状態である。したがって、8人だと、週当たりの仕事量が8人×一人当たりの仕事量40時間/週=320時間となり、毎週発生する仕事量400時間には届かない。

常に人が足りてないため、1人当たりの仕事量が多くなり、定時には終わらず、残業が発生してしまうのだ。

このように人材不足が不足していくことにより、残業が発生してしまう状況が存在しているのだ。しかも人材不足による残業は仕事量の増加による残業よりも深刻だ。

 

 

例えば、会社が急成長していることに伴い、仕事量が増加している場合、最初の頃は、現状の人数で対応しようとするが、現状の人数では厳しいと判断した場合、新たに人数を増やすだろう。

そのため、仕事量が増えて残業が発生したとしても、その残業は一時的であり、新たに人が入ってきた時点から少しずつ残業は解消していく。

 

 

一方、人材不足による残業はどうか。人材不足により残業が発生しても、根本が人材不足であることから、新たに人材が投入されるとは考えにくい。会社も仕事量を減らすと、会社の売上が減少してしまうので、仕事量を減らすことはほとんどないだろう。

したがって、一定水準の残業が半ば永久的に続く。長時間の残業の日々が2,3か月と続いていくと、当然心身が疲労していく。そして、その残業に耐えられなくなった人が会社を辞めていく。人は辞めていくのに新たな人も来ず、仕事量は変わらない。

したがって、一定の仕事量を終わらすために残った人がより多くの仕事をしなければならなくなる。そして仕事を終わらすためにどんどん残業が増えていくことになる。

 

人材不足による残業は、人材不足→残業増加→人がやめる→人材不足→残業増加という負のスパイラルにはまってしまうのだ。

 

次章⇒残業する必要性

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