残業が発生する理由-②

個々の能力に差がある

次に残業が発生する理由して、個々の能力の差があげられる。個々の能力と聞いて、まず、思い浮かぶのは、能力が比較的低い人が残業することだろう。もちろん、能力が比較的低い人は、仕事を終わるのに時間がかかる。

また、ミスも多く、修正にも時間がかかるため、定時では終わらず、残業してしまうケースだ。

一方で、能力が比較的高い人は残業していないと思われがちだが、現状は決してそんなことはない。能力が比較的高い人は、仕事を効率よく終わらせることが出来るため、仕事を片付けるのが早い。また、ミスも少なくて、修正する時間も少ない。

その結果、自分の仕事は早く終わる。しかし、会社はお互いに支え合って成り立っている。そのため、能力が比較的高い人は自分の仕事だけでなく、他人の仕事まで任されるようになるのだ。

ここで一つ面白い考え方を紹介しよう。

もし仮に会社の従業員が100人いるとする。会社の売上が100億だった場合、単純に計算すると一人当たり1億稼いでいる計算になる。しかし、実際の会社では1人当たり1億稼いでいることはあまりない。

会社には能力の高い方もいれば低い方もいる。そのため、100人いる人の内、20人によって、売上の80億を稼いでいると言われている。こちらは、パレードの法則といい、別名8:2の法則という。

約2割の従業員によって、売上の8割を稼いでいて、残りの8割の従業員は、2割の売上しか稼いでいないということだ。つまり、会社の中でもばらつきや偏りがあり、一部の人間が全体に大きな影響を与えていることを示唆している。

このパレードの法則というのは、能力の差についても同じことが言える。先ほどの話に戻ると、能力が比較的高い人が約2割会社にいて、約8割の会社の仕事をこなしていることになる。実際そこまで偏っているかと言われると、疑問に感じるが、少なくとも仕事量は個人間で大きなばらつきがある。

能力が低い方は、仕事が比較的遅い。その方が出来なかった仕事は誰がやるのかと言われれば、結局能力の高い人が行うことになるのだ。したがって、最終的には能力の高い人に仕事が回ってくるのだ。

また、上司の立場になって考えてみると分かりやすい。例えば、あなたに2人の部下がいたとする。Aさんは、性格的にはおとなしく愛想がよいのだが、マイペースな性格だ。そのため仕事を終わらすのに少し時間がかかる。また、少し抜けている性格で、ケアレスミスがよく目立つ。

一方B君はフレンドリーで少し生意気なところがあるが、要領が良い。仕事もテキパキと終わらして、ケアレスミスも少ない。お調子者だが、仕事に関しては信頼できる人だ。

 

 

ある日、あなたの上司から重要な仕事を任されたが、明日の正午までに終わらして欲しいと言われた。もうすぐ定時であり、一人だと終わりそうにないので、もう一人手伝って貰おうと思っている。

 

Aさんを見ると、今朝頼んだ仕事をまだやっており、もう少しで終わりそうな状況だ。一方B君は今朝頼んだ仕事はすでに終わらして、次の仕事に取り掛かっているが、Aさんより1時間くらい後に終わりそうだ。その時、あなたはAさんとBさんどっちに仕事を任せるだろうか。

 

先に終わるAさんに仕事を任せると考える人もいるかもしれないが、私はBさんに任せるだろう。

 

Aさんに任せるという選択肢もあるが、重要な仕事であり、ミスだけは避けたい。仕事が終わるまでの時間や自分がチェックする時間を考えるとB君に任せた方が先に出来上がり、ミスも少なくなるだろう。したがって、Aさんは先に帰らせて、B君に仕事を任せることになる。

 

つまり、個々の能力の差があることによって、能力が高い人に仕事が集まる。能力が高い人が仕事をたくさん抱えてしまい、定時に仕事が終わらない。その結果、仕事を終わらすために残業が発生してしまうのだ。もし、今あなたが残業をたくさんしているのは、あなたの能力が高いことが原因かもしれない。

 

次節⇒残業が発生する理由-③

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